近年では、賃貸住宅の契約において連帯保証人に代わって保証会社の利用が増えています。これまで、クレジットカードや各種ローンにおいて、滞納といった金融事故があった場合、その事実が登録されている可能性も高く、賃貸契約に影響するのではないかと心配になる場合があります。
今回は、信用情報機関に金融事故の登録がある場合、賃貸契約ができるのかどうか解説します。
賃貸契約に保証会社の利用が求められる場合は契約が難しくなる場合も
賃貸契約については、賃貸住宅の契約そのものは、信用情報機関に情報を紹介して入居可否の判断材料にしませんが、近年では、不動産会社などが入居者から口座振替やクレジットカードを利用して自動的に家賃を支払えるサービスの利用が増えています。
これまで連帯保証人を設定することが一般的でしたが、口座振替やクレジットカードによる自動引き落としサービスに付帯して、保証会社の利用が求められることも増えています。
賃貸契約において、保証会社を利用する場合、保証会社側で契約者のこれまでの信用情報を照会しますので、金融事故の事実が認められる場合、その内容によっては、保証契約ができず、対象の物件が借りられないということも考えられます。
特に、住宅ローンの返済ができなくなり、滞納した結果、賃貸住宅に住み替えるといった場合は注意が必要です。
賃貸契約に保証会社を利用しない物件であれば契約は可能
賃貸住宅の契約でも保証会社を利用しない物件や、保証会社を利用しなくても借りる方法があるのであれば、賃貸契約を行うことはできます。
保証会社を利用しない場合は、これまで通り、連帯保証人の設定が求められますので、連帯保証人になってもらう人を探す必要があります。
ただし、近年では賃貸契約において保証会社を利用することが増えており、連帯保証人で借りられる物件は減少しつつあるのも事実です。
そのため、信用情報に不安な場合は、事前に不動産会社に相談した上で物件探しを行うことをおすすめします。
所得などの条件次第では公営住宅なども検討してみる
信用情報に登録される金融事故の情報は、内容にもよりますが、問題が解消してから5年から10年となっています。
賃貸契約でそれまで待てるのであれば越したことはありませんが、住む場所は生活する上では必須となりますので、時間をかけられるものではありません。
一方で、所得などの一定の条件次第では、公営住宅などを借りることも可能となります。公営住宅の入居条件は市区町村などによって異なりますので、市役所などにお問い合わせください。