過払い金請求を行なうと個人信用情報に登録される?

近年、過払い金請求に関する広告を耳にする機会が増えています。利息制限法に基づいて払いすぎた利息を請求を行った際に、個人信用情報に登録されるのではないかと心配になる方も多いようです。今回は、過払い金請求を行った場合、個人信用情報に登録されるのか調べてみましたので解説します。

  1. 過払い金請求は利息制限法に基づいて払いすぎた利息を返還すること
  2. 過払い金を請求した事実は個人信用情報に登録されない
  3. 返済中の場合は借り入れ中の事実はそのまま記載される

過払い金請求は利息制限法に基づいて払いすぎた利息を返還すること

近年、過払い金請求に関する広告を耳にする機会が増えています。過払い金請求は、利息制限法に基づいて設定した金利を定められた以上の額を徴収していた場合、超過分を返還請求することです。

過去、クレジットカード会社や信販会社、消費者金融などは、出資法に基づいて金利を設定することも多く、元本金額に関わらず30%程度の金利を徴収することも多くありました。

ただ、その後、法律が改定されたことで、利息制限法の基準額を超えて支払った利息については、返還手続きを行なうことで取り戻すことが可能となったことから、近年、司法書士事務所などが過払い金請求の相談を受け付ける旨の広告を展開している状況となっています。

過払い金が発生している可能性がある場合としては、2010年6月17日以前に借り入れを行った場合と借金を完済してから10年以内の場合となっています。

過払い金を請求した事実は個人信用情報に登録されない

過払い金請求を行った場合、その旨が個人信用情報に登録され、今後クレジットカードの発行やローンの契約などに影響を与えるのではないかと考える方も多いのも事実です。

過払い金請求については、滞納や自己破産といった金融事故ではありませんので、過払い金を請求したという事実については個人信用情報に記載されることはありません。

そのため、過払い金請求を行ったという理由で、クレジットカードが発行できなくなる、住宅ローンなどが利用できなくなることはありませんのでご安心ください。

返済中の場合は借り入れ中の事実はそのまま記載される

過払い金の請求を行っても、中には借り入れ中の方も多いかと思いますが、借り入れ中の方であれば、その事実は個人信用情報に継続して記載されることになります。ただし、遅延なく返済を行っている場合は、金融事故としての登録はありませんので、今後何かしらのローン商品を利用する場合において、借入枠の判定に活用されるのみとなります。

また、借入金と過払い金の返還利息を相殺して完済した場合も、完済した事実が記載されることになりますので、今後の金融商品の利用で問題が出ることもありません。

返済中であれば当然ながら、その事実は登録されますが、過払い金請求を行ったことで、個人信用情報に悪影響を与えることはありません。

ただし、過払い金以前に自己破産といった法的措置を利用した場合は、その事実は5年程度情報として残っていますので、注意が必要です。

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