債務整理は全ての借金が対象!個人間の借金はどうなるの?

債務整理を考えている人は任意整理・個人再生・自己破産のいずれかを行う事になると思います。これらの方法は全ての借金が対象になるものとそうでないものがあります。すべての借金が対象になる場合、個人的な貸し借りに関してはどうなるのでしょうか?ここで紹介していきます。

借金の対象について

債務整理ができる借金の対象ですが、基本的には全ての借金が該当します。なので対象外の物を挙げた方がわかりやすいかもしれません。

任意整理は銀行からのローン・マイカーローン。個人再生は住宅ローン。自己破産は裁判所に提出する債権者一覧表の漏れがあった場合が対象外となります。

そして全てに共通する対象外なものとして、税金・国民健康保険料・社会保険料・年金・罰金などが挙げられます。これらのものは債務整理の対象外となるので、債務整理の際は挙げないように注意しておきましょう。

任意整理の銀行からのローンとマイカーローンですが、これはできないことはありません。ただ大きな損害が伴います。

例えば住宅ローンを任意整理するとなれば、自宅を競売にかけられます。マイカーローンの場合は車を没収されると考えておいてください。ローンの対象となるものが取り上げられる可能性があるということですね。

金融機関によっては返済額の見直しや返済期間の延長など、柔軟に対応してくれるところもあるようです。しかしそれがなければ財産は没収されてしまうので、よほど困っているという場合以外は任意整理の対象に入れない方が良いでしょう。

個人的な貸し借りも債務整理?

5c3e857cdf86e55056ff436b13272d92_s-crop
消費者金融や銀行から借り入れをしているけど、結局お金が足りなくなって他社に申し込んだ。それでも総量規制などの問題があり、借りることができなくなった。

そうなると次に頼るのは親族や友人ではないでしょうか?親族や友人となれば今の状況を説明すれば少しはお金を貸してくれるかもしれません。

また知り合いからの借り入れとなれば必ず返そうと思いますよね。しかしその思いもむなしく、結局債務整理をしなければならない状況になったとしたらどうでしょうか。

債務整理をするということは当然親族や友人からの個人的な貸し借りに関しても返済出来ないということになります。そしてこの個人間の借金に関しても債務整理の対象となりますので、裁判所に提出する書類には必ず記載しておかなければならないのです。

任意整理の場合は任意整理をする対象を選択できますので個人的な貸し借りに関しては除外できます。しかし個人再生と自己破産はほぼすべての借金が対象となりますので、個人的な貸し借りを除外できないのです。

そうなると個人再生の場合は借金の減額、自己破産の場合は支払い義務の免除となります。どちらにしても貸した側からすればマイナスとなります。

そのため相手との関係性によってはそれが原因で疎遠になる可能性も非常に高いのです。

個人的な貸し借りは事前に報告を!

個人的な貸し借りをする間柄ということは、常に連絡を取れる相手であることは間違いないでしょう。また相手とは浅い関係でもないと思います。

そんな相手からお金を借りたのであれば、どうにかして完済してしまいたいもの。ですので個人再生や自己破産を行う場合は、事前に債務整理を行うことを報告しておきましょう。

個人再生や自己破産を行う場合、債権者一覧表と言う物にお金を借りている会社などを記載します。そして記載されている場所に債務整理を行うという旨が裁判所から通達されますので、どちらにしてもいずれは債務整理をすることは知られます。

その前に報告しておき、裁判所から通知が来ること・債務整理をすることを伝えておくべきでしょう。事前に報告されていれば特に揉めることはないと思います。

ただここで注意したいのが、債務整理後に個人的な貸し借りをした相手にだけ返済するという行為は禁止されていること。個人再生の場合は再生計画が認可されない恐れが、自己破産の場合も原則として禁止されています。

返済できないからといって債務整理のことを何も言わずに放置しておくと、やはり相手方の心証は悪くなります。賃金業者ならまだしも、親族や友人の心証が悪くなるのは誰だって良い気はしません。

事前報告があるだけでも随分とちがうので、債務整理の前に必ず報告しておいてくださいね。

まとめ

債務整理は借金に困っている人が行う法的手続きです。そのため個人間の貸し借り関しても債務整理の対象になるのは仕方のないことと言えます。

しかし債務整理をしなければならないほどの状況に追い込まれているのなら、自分の生活を守るためにもしておくべきでしょう。

お金を貸してくれた相手に債務整理をするということは非常に言いにくいことだと思います。軽蔑されたら、どうしようもない人間だと思われたら…そう考えると伝える勇気も出なくなりますよね。

しかし上記に書いたように事前報告があるだけでも心証は随分と変わります。後から後悔しても遅いので、勇気を出して伝えておきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です