奨学金の返済が難しい場合に適用できる負担軽減策を紹介

大学時代に勉学に安心して励むために日本学生支援機構が提供している奨学金制度ですが、近年では返済が難しいと感じている方も多く、自己破産などに至るケースも報じられています。

奨学金を理由に自己破産した件数は1万5,000人超としています。近年では景気も回復傾向ではありますがその恩恵を受けづらい若年層にとってこの問題はすぐには片付きそうにもありません。

今回は奨学金の返済が難しいと感じた場合、はじめに確認すべきポイントをお伝えします。

  1. 学費高騰と経済難により返済が難しくなる方が増加
  2. 返済額を下げてほしいのであれば「減額返還措置」を申請
  3. 現時点で返済が厳しいのであれば「返済猶予措置」を申請

学費高騰と経済難により返済が難しくなる方が増加

近年、奨学金の返済が困難になっている方が増えている理由としては、学費の高騰と経済難の2つの要因が考えられます。

近年では大学においても少子化などの影響で収益が低下する学校も増えていることから、大学の経営コストを学費に上乗せするケースも目立っています。

また、景気環境が低迷していたことで労働者使用コストが安い非正規雇用を一時的に雇う、正規雇用でも給与の削減などが行われるなど、若年層を取り巻く雇用環境も厳しいものになってきました。そのため、不本意ながらに非正規雇用で働く、正規雇用でも賃金が低い仕事につかざる得ない方も増えたのも事実です。

近年では、景気も回復し少子化により人手不足が問題となるかな、少しづつではあるものの雇用環境も改善していますが、若年層にとっては、その恩恵はすぐには授与できず、まだまだ厳しいながらに返済を続けている方も多いものと思われます。

返済額を下げてほしいのであれば「減額返還措置」を申請

現状の返済額では少し厳しいが、返済額が下がればなんとか返済できるのではれば「減額返済措置」を申請することができます。

減額返済措置では返済額が2分の1もしくは3分の1に減額することができまうが、減額された分返済期間が伸びることになり、総返済額は変わりません。申請は年ごとに申請を行い、最長15年んまで延長することができます。

申請にあたっては失業中の場合は退職証明書など失業中であることを証明する書類、病気の場合は医師の診断書などの提出が必要です。申請にあたっての手続き方法については日本学生支援機構に問い合わせて指示を仰ぎましょう。

現時点で返済が厳しいのであれば「返済猶予措置」を申請

どうしても現時点で返済が難しいのであれば「返済猶予措置」を申請することができます。適用できる条件として給与所得が325万円以下、給与収入以外は225万円以下が目安となっています。

申請は1年毎に行う必要があり、最長10年間適用できます。ただし、傷病などが長引いた場合などは10年以降も申請することができます。

申請する場合は、経済的に困難であることを証明する書類や病気の場合は診断書が必要になりますので、申請を希望する際は日本学生支援機構に問い合わせをし、必要書類を揃えた上で申請を行います。

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