債務整理をしてみたいけど、もし家族に何らかの影響があったら…そう考えると怖くて債務整理出来ないという人も多いでしょう。家族に知られることが怖いという思いもあれば、家族に悪い影響があるとなると申し訳ないという気持ちもあると思います。ここでは債務整理をすることで家族に影響があるのかについて紹介していきます。
任意整理をすると家族に影響はある？
債務整理の中でも特に利用者が多いのが任意整理です。任意整理はあまり高額でない借金をしており、任意整理後も返済できる能力があることが大事です。
任意整理は専門家に依頼→専門家が賃金業者に交渉→和解→借金の減額という流れです。関係するのは専門家と貸金業者だけなので、家族に知られる確率が極めて低いというメリットがあります。
専門家から何らかの書類が送られてくることがありますが、家族に秘密で任意整理をしたいと言えばきちんと配慮してくれます。また貸金業者から嫌がらせの連絡があることもまずありませんので安心です。
任意整理自体には特に家族に影響があるとは言えません。ただ任意整理のデメリットは状況次第では家族に影響があると言えます。このデメリットに関しては下記で紹介します。
個人再生・自己破産をすると家族に影響はある？
高額の借金がある場合は個人再生・自己破産を行うこととなります。
個人再生はマイホームを残したまま行える手続きです。住宅ローン以外の借金の総額を大幅に減額し、返済計画を立ててそれ通りに返済していくこととなります。
個人再生後に返済の必要があるため、毎月安定した収入があることが個人再生を行う条件となります。
自己破産は高額の借金を抱えていて今後返済不能になる恐れがある、または返済不能に陥っている場合に行うものです。免責が下りれば借金の支払い義務がなくなるので、借金をゼロにすることができます。
どちらも裁判所を通しますし、裁判所に提出する書類には配偶者の年収などを記載したものも含まれています。そのため配偶者に必ず報告しなければなりませんので、秘密で行うことはまずできないでしょう。
個人再生は任意整理同様のデメリットがあり、こちらも状況によっては家族に影響がある可能性があります。それに関しても下記で紹介します。
自己破産は所持している財産をほぼ手放す必要があります。家・車などの高価な財産は売却して債権者に平等に配られることとなるので、家族への影響は非常に大きいと言えるでしょう。
マイホームを所持している場合は自己破産後は新たな住居を探さなければなりません。また車を所持していればそれも売却しますので、住んでいる地域によっては移動手段にも困ることとなるのです。
自己破産はそれからの生活が一変しますので、一人だけの問題ではなくなります。家族にも確実に影響がありますので、自己破産をする際には必ず家族に相談したうえで行うべきかどうかを決めましょう。
ブラックリストに載ることで家族に知られる可能性も
債務整理をするとブラックリストに載ることとなります。これは任意整理・個人再生・自己破産の全てに該当します。
ブラックリストに載るということは信用情報に傷がつくということです。この状態では消費者金融や銀行からの借り入れ・クレジットカードの申込み・各種ローンを組むことができなくなります。
この影響を受けるのはもちろん債務整理をした本人です。そのため家族に影響はないんじゃ？と思われるかもしれませんが、状況によっては影響があります。
例えば債務整理をした人が一家の大黒柱であり、配偶者が専業主婦だった場合。配偶者が年収がないため当然高額な買い物はできません。ローンを組むこともできませんし、銀行からお金を借りるとしても高額な借入はまずできません。
そうなると頼るのが大黒柱ということになります。大黒柱なのですから当然働いており、収入も安定していることから問題なくローンが組めると思いますよね。
しかし上記に書いたように債務整理をするとローンが組めなくなる可能性が高まりますので、車が欲しいと思ってもローンを組めないのです。もちろんマイホームなども同様です。
配偶者に直接影響はないかもしれませんが、間接的には影響があります。そしてこのブラックリストの期間は5～10年と言われているので、長い期間高額な買い物が出来なくなる恐れがあるのです。
家族への影響は多少なりともあるので、この点も考えて債務整理をすべきかどうかを検討しましょう。
まとめ
債務整理は返済にこまったらぜひ行ってほしい法的手続きです。借金が減額されたりゼロになったりするので、良いことばかりですよね。しかし良いことだけでは誰もが借金をすれば債務整理をすればいいと考えてしまいます。
そのためデメリットも設けているのですが、家族がいる人はこのデメリットについてもよく考えてから債務整理を行いましょう。必要であれば配偶者と相談し、どうすべきかを相談することも重要です。
一人で抱え込んでいてもいつかはバレるかもしれませんので、事前に相談しておいた方が良いですよ。