「生命保険の学資保険とは、どんな保険ですか?」
「学資保険のメリットデメリットを教えてください。」
「学資保険はどう使うべき保険ですか?」
生命保険の学資保険とは一体どんな保険でしょうか?学資保険に入る必要がある人とは、どのような人でしょうか?今回は、学資保険の仕組み・メリットデメリット・おすすめの方・活用法について丁寧に説明します。
学資保険とは
学資保険とは
子供の教育資金(学費など)を準備するために利用する貯蓄型の保険のこと
を言います。
学資保険の特徴としては
- 決められた期間保険料を払い込む
- 子供の年齢(進学のタイミング)に応じて、祝金や学資年金が受け取れる
- 契約者がなくなった場合には、その後の保険料の払い込みは不要になる
- 支払った保険料総額よりも、受け取る祝金・年金・保険金の方が高くなる
というものがあります。
貯蓄型の生命保険なので、返戻率が100%を超える貯蓄型の保険のため、子供の教育資金を計画的に貯めたい方に重宝される保険です。
ただし、金融政策の影響により、低金利になっている日本では、返礼率も以前より小さくなっており、102%~105%程度の返礼率が多いため、「お得」というイメージは薄まっています。
そのため、元本よりも返戻金が少なくなるリスクはあっても、高金利の外貨建ての学資保険などが増えてきています。
学資保険のメリットデメリット
メリット
1.強制的に教育資金を貯められる
学資保険は、保険ですので、口座引き落としで自動的に保険料を支払う設定が一般的です。
自動的に口座から引かれるため、貯金が苦手な方でも、確実に教育資金を準備できるメリットがあります。
2.払い込んだ保険料よりも、多くの年金が受け取れる可能性がある
学資保険の
- 保険商品
- 保険タイプ
- 受け取り方法
によりますが、多くのケースでは
- 払い込んだ保険料よりも、多くの年金が受け取れる
設定になっています。
3.死亡時にも教育資金は貯められる
- 契約者が亡くなられた場合はその後の保険料は不要
という「保険料払込免除特約」が付帯されているため、万が一、契約者がなくなったとしても、教育資金は予定通りに準備できるメリットがあります。
デメリット
1.インフレに弱い
物価が上がってしまうインフレが起きた場合は、学資保険の返戻率が100%を超えていたとしても、インフレ率がそれ以上に高かった場合、実質的に受けとれるお金が目減りすることになってしまいます。
インフレ局面に弱いデメリットがあります。
2.早期の解約は、元本割れする可能性が高い
学資保険の解約返戻金は
- 払込期間満了前 解約返戻金 < 払込保険料総額 → 元本割れ
- 払込期間満了後 解約返戻金 > 払込保険料総額 → 利益が出る
というケースがほとんどです。
つまり、
払込期間満了前に解約すると、解約返戻金はもらえても、払込保険料総額の50%とか、70%などかなり減ってしまうのです。
これは、元本割れですので、大きな損失と言えます。
結果として「解約しにくい」というデメリットがあります。
3.返戻率が高い外貨建ての学資保険は、返戻率が100%を切るリスクがある
学資保険は、返戻率がかなり低めに設定されています。
そのため、人気があるのは、外貨建ての学資保険で、米ドルなどの外貨に投資することで、その分、返戻率が高くなるのが特長です。
ただし、外貨建ての学資保険には、為替リスクがあり、円高が進めば、返戻率は100%を割り込んでしまうリスクもあるのです。
学資保険がおすすめの方
1.貯金が苦手な方
貯金が苦手な方には、学資保険はおすすめです。
必ず貯まり、戻ってくるタイプの学資保険が多いので、口座振替で自動的に保険料を支払っていれば、それで確実に教育資金を貯めることができます。
2.子供が多い方
お子様が多ければ多いほど、貯蓄で教育資金を賄うのは、よほど計画的に教育資金の準備をしなければなりません。
- どのタイミングで、だれが、いくら学費が必要になるのか?
計画的に貯めるのは簡単ではないため、子供が生まれるたびに学資保険に加入した方が、簡単に教育資金が確実に貯められるのです。
学資保険がおすすめでない方
1.貯蓄が十分な方
学資保険は
子供の教育資金の準備
が最大の目的です。
逆に言えば
- 十分な貯蓄があるため教育資金の不安はない
- 子供がいない
- 投資などで自分で貯蓄を増やせる
という方には、必要性が薄いのです。
学資保険のおすすめの活用法
1.学資保険でなくても、学資保険代わりにできる
学資保険の特徴は
- 子供の年齢(進学のタイミング)に応じて、祝金や学資年金が受け取れる
- 契約者がなくなった場合には、その後の保険料の払い込みは不要になる
- 支払った保険料総額よりも、受け取る祝金・年金・保険金の方が高くなる
というものがあります。
しかし、返礼率が低いのがデメリットです。
そこで、最近では
学資保険代わりに
- 低解約返戻金型終身保険
- 外貨建て保険
- 変額保険
などの「返戻率の高い」保険を活用する方が増えています。
- 死亡時には保険金が支払われる
- 返戻率が高い
- 解約返戻金が出る
という特徴があるため、進学時に解約することを前提で、返戻率を計算し、返戻率が学資保険よりも高くなるのであれば、上記の保険を学資保険代わりに利用する選択肢も一つの方法といえます。
まとめ
学資保険は
- 子供の教育資金を確実に貯めることができるもの
です。
お子様がいる場合には、教育資金はなくてはならないものですので、強制的に貯めるという意味では、学資保険はうってつけの保険と言えます。