火災保険の保険金額は、「建物」と「家財」の評価額によって決まることになります。当然、評価額が高ければかける火災保険の保険金額も高くなってくるため、保険料はそれに応じて変動することになります。
これは火災保険だけでなく、生命保険や自動車保険、学資保険でも同じような仕組みになってきます。
火災保険の保険金額と保険料の関係
- 保険金額が高い → 保険料も高い
- 保険金額が安い → 保険料も安い
火災保険に限りませんが
保険金額が高いということは、補償対象の損害が発生した場合に損害保険会社が支払う保険金額が大きいことを意味するため、保険料も高くなってくるのです。
火災保険の保険料というのは
集めた保険料で火災が発生した場合の保険金額が賄えるように作られています。
これを収支相等の原則と呼びますが
収支相等の原則
- 保険会社が同一のリスクを持つ保険契約者の集団から集めた保険料の総額
と
- 保険会社がその集団の中で支払う保険金の総額
とは等しくなくてはならない。
そのため、火災が発生する割合が同じだとしたら、保険金額が多い方は多い分だけ、保険料が大きくなるのです。
この原則は火災保険だけでなく、主要な保険商品には適用される原則なのです。
「保険金額を減らして保険料を抑える」のは火災保険には適さない
「生命保険であれば、死亡時に支払われる保険金額を減らして保険料を抑える」
ということも、節約方法の一つとされていますが、生命保険の場合は保険契約者が死亡した場合のその後の生活に関しては保険金額が減っても、工夫次第でいかようにも対応が可能です。
しかし、火災保険の場合は、火災で損害を受けた金額に保険金額が満たない場合には、同じ状態に戻すことができなくなってしまうのです。
そのため、「保険金額を減らして保険料を抑える」という方法は火災保険にはおすすめできる方法ではなく、評価額と同額の保険金額を設定することが一般的なのです。
同額の保険金額を手にした後で、今までよりも安い物件を建築するなどの選択肢はあるかと思いますが、基本的には評価額めいいっぱいまで保険金額を設定するものなのです。
火災保険だけならまだしも、火災保険に追加して加入する地震保険も、この評価額を基準にしてしまうため、保険金額は評価額だと考えておいた方が良いのです。
まとめ
火災保険の保険料というのは
- 資産価値の高い住宅 → 高い評価額 → 高い保険金額 → 高い保険料
- 資産価値の低い住宅 → 低い評価額 → 低い保険金額 → 低い保険料
ということになるのです。
保険金額を変動させることで保険料をコントロールする種類の保険でないことを知っておきましょう。