自己破産という言葉は誰でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?自己破産をしたら終わりと考える人も非常に多いですが、考え方によってはこれは大きな転機とも言えます。決して悪いことばかりではないので、多額の借金に頭を悩ませている人はぜひ自己破産を検討してみてくださいね。では自己破産について詳しく紹介していきましょう。
自己破産とは?
自己破産という名前は非常に有名なので、ご存知の人も多いでしょう。自己破産と聞くとマイナスのイメージを持つ人が多いと思います。
確かに自己破産はメリットよりもデメリットが非常に多い債務整理です。しかし必ずしもそれが悪いわけではありません。その理由は借金の支払いの免除にあります。
自己破産は返済ができない状況にあり、その借金額が高額である場合に取る手続きです。この手続き行って免責が下りることで借金の支払いが免除されます。
つまり借金がゼロになるということですが、このゼロになる際には多大なものを失います。それは所有している財産です。
自宅・車・土地・高価な家財など、財産となるものはほぼ全て没収されると思っておいていいでしょう。没収されたものは売却され、売却されたお金は債権者に平等に振り分けられます。
当然持ち主にはその売却金は回ってきません。最低水準の生活は保障されますが、ほぼ全ての財産を失うと考えておいていいでしょう。
自宅が売却される場合は、売却されるまでは自宅にいることができます。しかし売れれば当然速やかに出ていかなければならないので、自己破産後は住宅探しから始まります。
その他にも職探しなども必要になってきますので、自己破産後は慌ただしい生活を送ることとなるでしょう。
自己破産のメリットとデメリット
自己破産のメリットは上記に書いたように借金がゼロになる事です。これまでに高額の借金を背負っており、毎日督促の電話や書類で頭を悩ませていた人からすれば一気に環境が変わります。
督促などがなくなるので、この点は非常に大きなメリットと言えるでしょう。
ただ前述したように自己破産はメリットよりもデメリットが大きい手続きです。ではこのデメリットを紹介しましょう。
一つは上記に書いた財産の没収です。価値があるものはほぼ全て没収されますので、所有しているものは手放す覚悟が必要です。
二つ目は職種制限がかかることです。自己破産後は一部の職種に就くことができません。弁護士・税理士・証券会社の外交員・生命保険の募集員・警備員などです。
現在制限される職種に就いている場合は、退職する必要があります。制限されてる職種の人は仕事に関しても一からのスタートになりますので、この点も大きなデメリットと言えるでしょう。
三つ目はブラックリストに載ること。債務整理をすればブラックリストに載るものと考えておいていいでしょう。自己破産も債務整理なので当然ブラックリストに載ります。
期間は5~10年とされていますが、どれくらい載るかなどは明らかにされていないのでわかりません。少なくとも5年はお金の借り入れなどはできないと思っておきましょう。
四つ目は税金関係について。自己破産の対象となるのは借金関係だけです。残念ながら税金関係は免除されませんので、税金を滞納していてもその税金の支払いは行わなければなりません。
自己破産をしたということは支払いが困難であるということなので、自治体に出向いて税金の支払いについて相談しておくべきでしょう。状況によっては支払いを免除してもらえる可能性もあります。
何もせずに放置していると差し押さえの対象となりますので、早めに行動しておきましょう。
自己破産をしたら闇金などの悪質業者に注意
自己破産をしたら国が発行する官報というものに氏名・住所が掲載されます。一般の人は見る機会がないので特に気にすることもないと思いがちですが、闇金などの悪質業者がこれを閲覧しているのです。
官報に名前が載るということはお金に困っているということが推測されます。困っているけどどこからも借りることができない。これを闇金は見抜いて、掲載されている住所に融資のダイレクトメールを送りつけるのです。
上記に書いたように自己破産をすると借入ができなくなります。それでお金に困り、闇金からの甘い言葉に引っかかってそのまま融資を受けてしまったというケースも実際にあります。
闇金から借りると自己破産をした意味がなくなります。甘い言葉が書かれていても絶対に借りないように注意してください。
まとめ
自己破産は借金がゼロになるため、新たなスタートを切ることができるチャンスと言えます。これまで頭を悩ませていた督促もなくなり、精神的には随分と楽になるでしょう。
自己破産の対価として失うものは決して少なくありません。しかしここからまた頑張ろうという気力さえあれば、きっと持ち直せるでしょう。
今度は借金をせずに地道に働いていこうと思えるので、自己破産は決して悪いことばかりではありません。借金に悩み、どうしようもない時は自己破産も検討してみてください。