航空機での移動が一般化し、短時間で海外へ出かけることが可能になりました。海外へ出かけることが容易になる一方で、なれない土地では予想もしないトラブルも発生することも珍しくありません。特に、一番困るのがご自身のパスポートの紛失や盗難、現金の紛失盗難です。
今回は海外旅行中にお金が無くなったときの対処方法を解説します。
クレジットカードでキャッシングを行う
海外旅行中にお金がなくなった場合、一番確実な方法としては手持ちのクレジットカードでキャッシングを行うことです。
海外のATMにおいては、VISAやMasterCardといったクレジットカードに付帯している国際ブランドによる取引が可能となっていますので、日本で発行したクレジットカードにおいてもキャッシングの契約をしていれば、現地通貨でキャッシングが可能です。
日本でのATMはご自身が取引している銀行の通帳を利用して引き出すイメージがあるかと思いますが、海外では自行の取引ではなく、原則として国際ブランドによる決済システムを利用した取引が行われています。
ただし、海外のATMの操作は原則英語になるほか、日本のATMの操作方法と異なります。VISAのホームページに操作方法が公開されていますので、そちらを御覧ください。
国内銀行の国際ブランド付きのキャッシュカードで引き出す
近年では、国内の銀行においてもVISAやMasterCardといった国際ブランドを搭載しているデビットカード（キャッシュカード）を提供しています。そのため、クレジットカードでキャッシングをしなくても、ご自身の銀行の残高の範囲内であれば国際ブランドに対応したATMを使えば、現地通貨で引き出すことができます。
ただし、日本で普段使用しているキャッシュカードと海外ATM（国際ブランドによる取引）では、カードを挿入する向きが異なる場合がありますので、事前にしっかりと確認しておくと良いでしょう。
親族や知人からお金をかりて国内から現金を送付してもらう
国際ブランドに対応したクレジットカードやデビットカード（キャッシュカード）を持っていない場合は、国内から現金を送付してもらう方法しか手段は残されていません。
もちろん、同行者がいれば一時的に借りることはできますが、一人の場合はそういうわけにも行きません。国内の親族や知り合いに連絡して一時的にお金をかりて、国内の銀行から現金を「パスポート送金」を利用して送付して貰う方法です。
国内からお金を送る方はゆうちょ銀行や都市銀行などの外国通貨を取り扱っている外国為替取扱銀行に出向く必要があります。一方で、受け取る側は外国の銀行に出向き（国際的に知名度が高い銀行をおすすめ）パスポート送金を行いたい旨を伝え、世界の国際識別番号に該当するSWIFコードを確認し、送金する相手にパスポート番号を一緒に伝えます。
国内から送金する方は送金先となるSWIFコードと口座番号の代わりにパスポート番号を伝え、送金手続きを行います。
あとは、銀行に確認し日本より着金できていることを確認します。ただし、着金しても銀行から連絡があるわけではなく、国によっては日数を要する場合がありますので注意が必要です。
海外に出かける場合は国際ブランドに対応したクレジットカード（キャッシング機能を有効にすること）、デビットカードを最低でも2枚持っていき、盗難紛失時のリスクを考えて別々に保持しておくことを強くおすすめします。
