債務整理の中に個人再生という物があることをご存知ですか？この方法はマイホームを所有しており、高額の借金がある人におすすめの方法です。借金がありすぎて自己破産を考えている人は、この個人再生についても知っておくと良いですよ。では個人再生について紹介していきましょう。
個人再生とは？
個人再生は債務整理の方法の一つです。高額の借金を抱えており、返済ができない状況、または今後返済が困難になる恐れがある人が行える債務整理です。
個人再生は高額の借金を抱える人が行う債務整理なので、自己破産にも似ているように思えます。しかしこの二つは内容が全く違うので、どちらかを行う事を考えている人はその内容についてしっかりと理解しておきましょう。
個人再生は借金の大幅な減額を行うものです。減額する額については元々の総借金額にもよりますが、原則として5分の1までの減額が期待できます。
そしてこの個人再生の大きなポイントと言えば、マイホームを所持した人に特におすすめの方法であるという事。
高額の借金を抱えていれば、マイホームを所有している人は自宅を手放すことを考えたことがあるのではないでしょうか？マイホームを手放せば当然お金を手に入れることができます。
それを借金に充てれば当然今の苦しい状況を打破できるからです。
しかし念願のマイホームであれば、やはり手放したくないものですよね。手放す勇気が持てずにズルズルと来てしまい、今では借金でどうにもならない状況…。
それでもマイホームを手放す勇気が持てない場合は個人再生がおすすめです。個人再生は高額の借金があってもマイホームを手放す必要はありません。
マイホームだけでなく財産となる物を手放す必要はありませんので、所有しているものを売却することなく借金の大幅な減額が望めるのです。
個人再生は抱えている借金全てが対象となり、その総借金額から大幅な減額を行います。しかしマイホームを手放す必要がないということから、マイホームのための住宅ローンなどは減額の対象から外れます。
そのため個人再生をすることが出来ても、住宅ローンは何も変わりませんので注意が必要です。
個人再生は誰でもできるの？
個人再生はマイホームを所有している人からすればとてもありがたい債務整理の方法だと思います。ですので自宅を所有している人で借金がある人のほとんどが個人再生を希望することでしょう。
しかし個人再生は行うにあたって条件があり、その条件を満たしていなければ手続きを行うことができません。
まずこの個人再生は借金の減額を行うものです。そのため個人再生が終了した後も、減額された借金を返済していく必要があります。
ですので毎月安定した収入があることが条件となります。現在無職という場合は個人再生を受けることができませんので、その場合は自己破産などの手続きが勧められます。
この他にも総借金額が5000万円以下であることも条件となります。上記に書いたように住宅ローンは個人再生の対象となりませんので、住宅ローンを除く総借金額が5000万円以下であることが条件です。
これらの条件を満たしていることが絶対条件なので、毎月安定した収入を得ているけど借金が多すぎて返済できそうもない…という人におすすめの方法ですよ。
個人再生のデメリットは？
個人再生は大幅な減額ができるという大きなメリットがありますが、当然デメリットもあります。
一つ目はブラックリストに載ることです。これは債務整理全般に言えることですが、債務整理を行えばブラックリストに載り、それから5～10年間は新規の借り入れやローンを組むこと、クレジットカードの申し込みなどができなくなります。
二つ目は国が発行する官報に氏名・住所が載ることです。この官報は誰でも見ることができますが、特に何かない限りは見ることはないでしょう。
そのため周囲の人に知られる可能性は極めて低いです。ただこの官報は闇金業者などが閲覧しており、掲載されている住所にダイレクトメールを送ってくることがあります。
ブラックリストに載ってしまうとどこからも借入ができなくなるため、闇金からの甘い言葉に引っかかってしまいがちです。闇金から誘われても決して借りないように注意してください。
三つ目は上記に書いたように継続して安定した収入がなければ個人再生自体ができないことです。無職の場合は自己破産となりますので、この点はしっかりと覚えておきましょう。
まとめ
個人再生はマイホームを所有している人にとってはとてもありがたい救済処置だと思います。デメリットもありますが、その分のメリットも大きいので借金に困っている場合は検討してみるべきでしょう。
個人再生は債務整理の中でも特に手続きが難しいとされています。ですので自分だけで行おうとせず、必ず弁護士に相談してください。弁護士であればどんな案件でも全てお任せできるので、難しい手続きを自分で行うことはまずありません。
司法書士の場合は自分で行わなければならない手続きが増える可能性があるので、個人再生に関しては弁護士に相談することをおすすめします。