消費者がお金をかりる場合、多くの方が思いつくのが街中で広告をよく見かける銀行カードローンや消費者金融ではないでしょうか。ただ、銀行カードローンと消費者金融は、消費者に対してお金を貸すというサービスそのものは同じですが、サービス内容において細かな条件などが異なっています。
今回は、銀行カードローンと消費者金融の違いについて解説します。
銀行と消費者金融の事業構造の違い
銀行も消費者金融も同じく、お金を貸すことで事業収益を得ている点では共通していますが、事業構造そのものは大きく異なっています。
まず、銀行は個人や法人などの組織からお金を預け入れる銀行預金として、お金を預かり、そのお金を、法人などに貸し出すことで、預金者に支払う利息と貸付先から支払われる利息の差益で事業を展開しています。
一方、消費者金融は銀行のように顧客の資金を預かることはせずに、単純に一般の個人に対して少額の金額を貸し付けることで、そこから支払われた利息で事業を展開しています。
銀行カードローンと消費者金融では借入限度額が異なる
銀行と消費者金融では、借入限度額が異なっています。銀行が提供しているカードローンは、最大1,000万円までの貸付ができる一方で、消費者金融の貸付上限額は最大800万円となっています。
2016年10月16日の記事で詳しく記載していますが、消費者金融の場合年収の3分の1以上の貸付を制限する「総量規制」の対象となっており、借入者の年収によって上限額が決まります。一方で、銀行カードローンの場合は総量規制の対象外となっています。
ただし、近年では日銀のマイナス金利政策により、利息収入が難しくなる中で銀行各社がカードローンに力を入れたことで過剰な貸付が問題になり金融庁が総量規制同様の厳格な審査を求めています。
銀行カードローンと消費者金融では金利が異なる
銀行カードローンと消費者金融では返済時に支払う際の金利が少し異なっています。銀行カードローンは支払う金利の下限が約3%で、上限が約15%となっていますが、消費者金融の場合は下限が約3%、上限が約18%に設定されています。
銀行や消費者金融によっても設定されている金利は異なりますが、消費者金融の方が若干支払う金利は高くなっているといえます。
消費者金融は、銀行とは異なり消費者がお金を返済しなければ事業が成り立たない構造となっていますので、金利を高くすることで、回収出来ない分を金利で補う構造となっています。
銀行カードローンと消費者金融では保証会社の有無が異なる
銀行カードローンと消費者金融では、お金を借りるときの保証会社の有無が異なっています。銀行カードローンの場合は、必ず保証会社が必要になりますが、消費者金融の場合は無担保の融資となりますので保証会社は必要ありません。