火災保険の保険金は、評価額によって決まってきます。評価額いっぱいまで火災保険をかけるのが一般的なのです。評価額は高ければ高い方が万が一の火災の場合に支払われる金額が大きくなるので、良いのです。
「建物」の保険金額に影響する「建物」の評価額の算出方法はどうなっているのでしょうか?
1.新築の場合
建物の建築費 = 建物の評価額
になります。注文住宅で2000万円の物件を建築したのであれば、2000万円が建物の評価額となり、火災保険の保険金額となるのです。
2.中古住宅の場合(建築費がわかっている場合)
建物の建築費 × 経過年数に応じた物価変動指数 = 建物の評価額
中古住宅でも、建築した当時の建築費がわかる場合には、経過年数に応じた物価変動指数をかけて建物の評価額を算出します。
この経過年数に応じた物価変動指数というのは、火災保険を提供している保険会社によって違う数値が設定されています。
例:保険会社A:10年前 2000万円で購入:木造:0.95倍 であれば
- 2000万円 × 0.95倍 = 1900万円 = 建物の評価額
という計算になります。経過年数に応じた物価変動指数は年数が経過すれば倍率が低くなるという単純なものではありません。バブル時代のように物価が上昇していれば、倍率が1倍を超える可能性もあるのです。
3.中古住宅の場合(建築費がわからない場合)
建物の平米数(延べ床面積) × 平米あたりの単価 = 建物の評価額
建築費がわからない場合は、保険会社が設定した「平米あたりの単価」を延べ床面積にかけて建物の評価額を算出します。
例:
- 70㎡ × 15万円/㎡ = 1050万円 = 建物の評価額
これを「新築費単価法(概念法)」と言います。保険会社が設定する「平米あたりの単価」というのは、計算する年、建物の構造、エリア・・・など様々な条件を考慮して決定されるものです。
建物の評価額も確認が必要
建物の評価額が想定したものよりも、あまりに低い場合などは、建築した売り主や不動産会社にヒアリングして、正確な数字を把握することも重要になります。
正確な数字がわかれば、それを火災保険を提供している保険会社に伝えることで、評価額が上がる可能性があるからです。
評価額は高ければ高いほど良いと言うことを覚えておきましょう。