シティファイナンスジャパン(CFJ)の企業情報と財務情報を徹底解説

賃金業法の改正で、消費者金融に払いすぎた利息の返還請求ができるようになり、多くの広告を目にするようになりました。しかしながら、過払い金請求が増える中、消費者金融の経営状況は悪化しており、大手金融機関の子会社になったり、消費者金融事業の縮小、撤退などを行う会社が増えています。

今回は、「ディック」や「アイク」、「ユニマットレディス」を展開していたシティファイナンスジャパン(CFJ)の企業情報と財務状況について調査しました。

ディックを筆頭に3ブランドで消費者金融を展開していた

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CFJは、米金融大手のシティグループ傘下の消費者金融シティファイナンスジャパン(CFJ合同会社)で、「ディック」と「アイク」、「ユニマットライフ」の3ブランドで消費者金融事業を展開していました。

ディックは、元々大手スーパーマーケットのダイエーグループ(現:イオン)の金融会社として発足しましたが、1998年にダイエーの経営状況が悪化したため、リストラの一環として消費者金融事業を米自動車大手フォード・モーターの金融子会社である「アソシエート・ファースト・キャピタル(AFCC)」へ売却します。

AFCCは、日本法人として1979年に設立され「アイク」というブランド名で消費者金融事業を展開していました。1998年に「ディック」を買収し、2ブランドで消費者金融事業を展開することになりますが、2000年に入り、AFCCは消費者金融事業をシティグループへ売却し、シティファイナンスジャパンとして消費者金融事業を展開することになります。

その後、CFJは2017年1月11日の記事で紹介した電話加入権を担保に消費者金融事業を展開していた「マルフク」を2002年に買収します。さらに、株式会社ユニマットライフが展開していた女性向け消費者金融「ユニマットレディス」を900億円で買収し、3ブランドでの消費者金融事業展開に至ります。

2009年より新規貸付を停止し賃金業登録の更新を見送りへ

2006年には、アイクブランドをディックに統一し、CFJの消費者金融事業のブランド名は事実上「ディック」で展開されることになりますが、2008年にCFJが消費者金融事業を縮小し、全店舗を閉鎖し、インターネットと電話による貸付に切り替えましたが、2009年より新規融資事業を停止している状況です。

2016年8月には、賃金業登録の更新を見送っており事実上、消費者金融事業を停止している状況です。ただし、返済などの手続き業務については、継続して行われてます。

財務状況は不明だが、日本撤退の可能性もあり

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CFJの財務状況については、同社では株式会社ではなく合同会社であるため、株式の発行をしておらず実際の財務情報などの公開を行っていないため不明です。

ただし、親会社であるシティグループは、サブプライムローンで6兆円を超える巨額な損失を計上した関係で経営が悪化し、リストラの一環で、日本における消費者金融事業についても新規貸付を停止している状態です。

さらに、シティバンク銀行についても日本から撤退しており、現在は銀行については、三井住友銀行に売却しSMBC信託銀行に、クレジットカード事業については、三井住友信託銀行グループの三井住友トラストファイナンスに売却しており、シティグループは、日本国内から完全撤退していることや、2016年に賃金業登録の更新を見送っている状況などを考えると日本においての事業活動は長くないことも考えられそうです。

過払金の請求は早期に行った方が良い

CFJの財務状況については、詳細がわかりかねる状態でありますが、上記でも述べている様に、事業を縮小していることや賃金業登録の更新を行わず、事業を停止している状況を考えると、過払金の請求できる期間は長くないと考えられます。

過払金請求を行った場合についての対応については、早めに弁護士に相談して、請求手続きを行うのが良いでしょう。

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