東京海上日動火災保険がクラウドファンディングのリスクを補償する保険をリリース!

東京海上日動火災保険は、市場初となるクラウドファンディングを巡るリスクを補償する保険をリリースすることを明らかにしました。

クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数から資金を融資するため、事業者にとっては金融機関以外から資金を調達する手段として注目を集めている反面、資金を提供する投資家にとっては、リスクが付き物でした。

事業者が破綻などの場合8割を補償

今回、取り扱うクラウドファンディングを補償する保険では、クラウドファンディングを仲介する事業者が保険に加入し、東京海上日動火災保険に保険料を支払うかわりに、事業者が破綻や横領などが合った場合に、出資したお金の8割を出資した投資家に返金するという内容です。

今回、クラウドファンディングの保険契約を結ぶ事業者としては、東京都渋谷区に本社を構える株式会社CAMPFIRE(キャンプファイア)で、今後もクラウドファンディング大手のミュージックセキュリティーズなど、契約事業者を拡大していきたいとしています。

CAMPFIREを通じて、出資した案件のリターンが得られなかった場合、投資家は仲介サイト上でクラウドファンディング保険の申請を行う必要があります。適用対象案件としては、2017年3月1日以降に「All-or-Nothing」と呼ばれる、募集期間内に目標金額に達した案件であることで、案件の公募終了日から1年以内の履行予定であることとなっています。

2015年度の国内クラウドファンディングの市場規模は363億3400万円

金融機関から資金を調達できる手段として注目を集めているクラウドファンディングですが、矢野経済研究所の調査データによると、2015年度の国内におけるクラウドファンディングの市場規模は363億3400万円で、昨年と比べて68.1%増加しているとのことです。

クラウドファンディングの中でも最も利用されている種別としては、資金を貸与する「貸付型」で約322億円を占めているとのことです。近年はマイナス金利政策により金利収入が見込めないことや2016年度は株式市場が株安に推移していたことが背景として考えられるとのことです。

今後も市場規模の拡大が予想されており、2016年度の予想は477億8700万円と15年度に比べて31.5%拡大すると予想しており、今後もクラウドファンディングを通じて資金提供する動きは増えていきそうです。

クラウドファンディングを利用する投資家の裾野の拡大に期待

今回、東京海上日動火災保険がリリースしたクラウドファンディングを巡るリスクを補償する商品としては市場初となり、資金を提供する投資家の裾野が広がることが予想されます。

クラウドファンディングを利用して資金を調達する事業者は増加傾向にあり、目新しいアイデアやサービスなど今までになかった画期的な案件が多い一方、現状では金融機関から融資が受けづらい個人事業主が多いことから、トラブルも増えているのが現状です。

クラウドファンディングは、投資という側面が強いため、株式などを購入するのと同様に投資家自身がリスクを織り込んだ上で、資金提供する必要がありましたが、手持ちの資金が乏しい個人にとっては、資金を提供するという行為に抵抗を感じている方が多いのが現状です。

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