マンションに住んでいて、下の階に水を漏らしてしまった場合には火災保険で補償されるのでしょうか？
火災保険では基本的に補償されません
階下への水漏れはマンションで発生しやすいトラブルなのですが、「水濡れ」の補償がある火災保険に加入していても、補償はされないのです。自費で修繕してあげる必要があります。
火災保険というのは、あくまでも自分が受けた損害に対して補償が発生するものです。今回のケースは、自分が加害者で相手方の損害を発生させてしまったというケースなので、補償が発生しないのです。
個人賠償責任補償オプションがあれば補償される
火災保険には「個人賠償責任補償オプション」という特約が用意されています。このオプションに加入していれば、自分が他人に損害を与えて賠償責任を負わなければならない状況になったときにも、保険金が支払われるのです。
「個人賠償責任補償オプション」
- 住宅の所有や使用、または管理に起因する偶然な事故
- 日常生活に起因する偶然な事
で他人の身体の傷害、他人の財物に損害を与え、法律上の賠償責任を負担することの損害に対して保険金が支払われるものなのです。
分譲マンションや賃貸マンションなどの入居時に入る火災保険に付帯される代表的なオプションです。不動産管理会社が入居時に加入を要求する火災保険にはほとんどのケースが付帯されているものなのです。
また、自動車保険や傷害保険などにも、特約オプションとして付帯されているケースがあるため、階下への水漏れを起こしてしまった場合には、今一度自分が加入している「火災保険」「自動車保険」「傷害保険」の特約を見直してみると良いでしょう。
分譲マンションでは管理組合が加入している共用部分の火災保険にこのオプションがセットされている場合には居住者がこのオプションを使うことも可能です。
まとめ
火災保険の基本補償「水濡れ」では「階下への水漏れ」は補償されません。
自分が損害を受けた側ではなく、自分が損害を与えた側であるからです。
しかし、火災保険には相手方に損害を与えてしまった場合に保険金が支払われる「個人賠償責任補償オプション」という特約があります。この特約に加入していれば、「階下への水漏れ」でも保険金が支払われる可能性があります。
マンションに入居する際に火災保険を選ぶのであれば、「個人賠償責任補償オプション」には入っておいた方が良いでしょう。
