火災保険の保険料を安くするためには
補償を外して、補償項目を減らすこと
が重要になります。
しかし、多くの人は
「といっても、どの補償を外していいのか?さっぱりわからない。」
という方がほとんどではないでしょうか。不動産を何十戸も保有している投資家でなければ、人生で住宅を保有するのは1戸、2戸なので、どの災害が起きやすいかなんてわかるわけがないのです。
ここで参考にしたいのが、実際に保険会社が火災保険の契約で支払った保険金の支払い件数のランキングです。
- 支払い件数が多い補償 = 起きる可能性が高い災害・事故
- 支払い件数が少ない補償 = 起きる可能性が低い災害・事故
と言い換えることができるのです。補償から外すべきなのは起きにくい災害や事故ということになります。
目次 非表示
火災保険の補償別保険金支払件数ランキング
戸建て
補償内容 | 戸建て |
---|---|
データ元保険会社 | セコム損保 |
風災・雹(ひょう)災・雪災 | 33% |
給排水設備の事故等による水漏れ | 8% |
盗難 | 15% |
水災 | 1% |
建物外部からの物体の落下、飛来、衝突等 | 20% |
落雷 | 17% |
火災 | 5% |
マンション
補償内容 | マンション |
---|---|
データ元保険会社 | セコム損保 |
風災・雹(ひょう)災・雪災 | 17% |
給排水設備の事故等による水漏れ | 30% |
盗難 | 13% |
水災 | 1% |
建物外部からの物体の落下、飛来、衝突等 | 26% |
落雷 | 5% |
火災 | 7% |
考察
戸建ての場合は、台風大国の日本では「風災・雹(ひょう)災・雪災」が断トツで多いようです。「建物外部からの物体の落下、飛来、衝突等」「落雷」「盗難」と続きます。
一方、発生率の低いのは「水災」「火災」「給排水設備の事故等による水漏れ」です。「火災」は基本補償なので外せませんが、「水災」の支払い件数の1.0%というのは非常に低い数字であるため、よほど河川に近い地域の戸建て、またはハザードマップで危険地域に該当する戸建てでないのであれば、補償から外すことを考えても良いと思います。
マンションの場合は、「給排水設備の事故等による水漏れ」「建物外部からの物体の落下、飛来、衝突等」「風災・雹(ひょう)災・雪災」が多いようです。
マンションの場合は、区分所有になるため「風災・雹(ひょう)災・雪災」の支払い件数の割合も、戸建てに比べるとかなり少なくなるのです。マンションの場合は、マンション自体の構造や所有している部屋の階数によっても、補償の発生割合と言うのは大きく変わってくるのですが、「水災」はもちろんのこと、「風災・雹(ひょう)災・雪災」も補償から外すことを検討しても良いと思います。
まとめ
火災保険の補償別保険金支払件数ランキングを参考にして、火災保険の補償を減らし、保険料を安くすることが可能になります。
ただし、絶対に発生しない災害や事故というのはないため、保険料の安さよりも安心を重視したい方は基本補償はすべて入れておくことをおすすめします。