火災保険は住まいの総合保険としてさまざまな住宅リスクに対応していますが、地震が発生した場合には保険金は全く支払われないのでしょうか?
基本的に火災保険は地震のときには補償がない
火災保険は、火災や水災、風災、盗難や落下など様々な住まいのリスクに対応して補償してくれる住まいの総合保険なのですが、「地震」だけは例外なのです。
火災保険では、地震や噴火、また地震や噴火による津波を原因とする建物や家財の損害はまったく補償されないのです。
地震によって、延焼や拡大した損害によってもどうようにまったく補償されません。
なぜ、火災保険は地震だけ対象外なの?
日本が地震大国だからです。
地震というのは火災などと違って、地域全体が一斉に損害にあってしまう性質の天災です。
しかも、日本はユーラシアプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北米プレートと4つのプレートが集合している世界にも類を見ない地震発生地帯なのです。
そのため、保険会社が地震を保険対象にしてしまった場合には、地震発生時に支払う保険金額が膨大な額に及んでしまい、倒産してしまうリスクが大きいすぎるのです。
結果として、火災保険から地震の補償というのは外されているのです。
地震に対する補償は地震保険に入る必要がある
地震に対する補償というのは、前述したとおりに保険会社だけではリスクが大きすぎて提供できないものなのです。
そのため、日本では地震などによる被災者の生活の安定に寄与することを目的とした「地震保険に関する法律(地震保険法)」というものに基づいて、政府と保険会社が共同で地震保険という地震専門の保険を提供しているのです。
地震保険は火災保険に付帯して入る保険で、地震保険だけに加入することはできません。
火災保険の特約に「地震火災費用保険金」がある場合も
火災保険は地震の際の補償がないと言いましたが、一部の火災保険には「地震火災費用保険金」という特約が付帯されているケースがあります。
この場合、建物の火災保険金額の5%程度の費用保険金が支払われるケースがあります。
まとめ
火災保険だけだと地震のときには保険金は支払われない?
はい。火災保険だけだと地震があっても、保険金は支払われないのです。
地震のときに補償を受けたいのであれば、地震保険に加入する必要があります。